ネットワークエンジニアとして就職したいけど、どんな会社を選べばいいの?
何か選ぶときのポイントがあれば知りたいな。
こんな悩みを解決します。
ITエンジニアの中でも、ネットワークエンジニアは未経験からでも転職するためのハードルが比較的低いです。
そのため、全くの未経験でネットワークに関するスキルがなくても、ネットワークエンジニアとして就職することは可能なんです。
しかし、このとき「未経験OKな会社ならどこでもいいや」とは絶対に考えないでください。
未経験からネットワークエンジニアとして就職するときの会社選びのポイントですが、未経験者歓迎と書かれている会社を避けることです。
ちょっと意味わかりませんよねw
普通は未経験者歓迎の会社を探して選ぶものじゃないの!?
そう思うのも当然だと思います。
しかし、その探し方をしているとかなりの高確率で失敗します。
詳しい理由についてと、逆にどんな会社を選ぶべきなのか、これから詳しく解説していきますね。
未経験からネットワークエンジニアを目指している人は、ぜひ最後まで見ていってください!
本記事の信頼性
ネットワークエンジニアとして4年間働いており、上流工程から下流工程まで幅広く経験してきました。
- 上流工程
→ 様々なクライアント相手にネットワーク設計・構築を経験 - 下流工程
→ Cisco社パートナー企業でテクニカルサポート業務を経験
未経験者歓迎の会社を避けるべき2つの理由
全くの未経験でネットワークに関するスキルがなくても、ネットワークエンジニアとして就職することは可能です。
未経者験歓迎という会社は結構多いですから、特に入社へのハードルが低いです。
しかし、ここで未経験者歓迎の会社を選んでしまってはダメです。
その理由について詳しく解説していきます。
自分のレベルに合った研修を受けることができない
未経験者歓迎の会社は、入社してから
- 全くの未経験者
- 即戦力のベテラン
この2パターンにわけられます。
即戦力のベテランは、そのまますぐに現場に配属されます。
逆に、全くの初心者は入社後に研修を受けることになります。
研修では、「IPアドレスとは?」くらいの全くネットワークについて知らない人向けのカリキュラムである場合がほとんどです。
これは、ある程度独学で学んだ人など、多少ネットワークについての知識がある人にとっては正直時間の無駄です。
これなら現場で仕事をしながら学んだ方が、よっぽど有意義です。
今まで勉強のために自分の時間を削ってきたのに、それを研修で教わるとやるせない気持ちになっちゃうね。
研修中は給料も発生しますし、それなら自分の時間削りたくなかったですよね。
誰でもできるスキル不要の現場に配属されてしまう
入社してから、マナー研修だけ実施して、そのまま現場に配属される場合もあります。
その場合は、誰でもできるようなスキル不要な現場であることがほとんどです。
もし、そんな現場に配属されてしまった場合、エンジニアとして成長することができなくなってしまいます。
その理由はシンプル、誰でもできるようなスキル不要な現場では、エンジニアとしてのスキルが身に付かないからです。
そうなってしまうと、エンジニアとしてスキルアップを目指すこともできなくなり、給料も全然上がらないまま時間だけが経過してしまいます。
未経験者が狙うべき会社の特徴とその理由
未経験者歓迎の会社は避けるべきと解説してきました。
では、選ぶべき会社はどんな会社なのでしょうか?
それは、実務経験1年以上の求人を出している会社です。
その理由について解説していきます。
実務経験1年だと求められるレベルもそこまで高くない
経験者募集の求人に実務未経験者が申し込んでも大丈夫なの?
たしかに少し不安になりますよね。
でも考えてみてください。
新卒で入社した会社で1年働いたからって、バリバリ最前線で活躍できていましたか?
ほとんどの人はそうじゃないと思います。
仕事や技術について先輩から教わって、成長している途中である場合がほとんどです。
つまり、実務経験1年の求人では、そこまでスキルの高い人材は期待されていないのです。
「基礎的なことを1から教える必要はなく、最低限のスキルがある人」くらいの人を求めている場合がほとんどなので、安心して応募して大丈夫ですよ。
スキルが高い即戦力の人を募集したい場合の求人は、「実務経験3年以上」と設定されている場合がほとんどですからね。
実務をしながらOJT研修を受けることができる
全くの未経験者として採用された場合、まずは基礎を覚える必要があるため、最初は勉強からのスタートになります。
しかし、最低限の知識がある実務経験1年以上として採用されると、そのような完全に勉強だけの座学の研修は行われない場合がほとんどです。
ではどのような研修になるのかと言うと、OJT研修です。
OJTとは「On the Job Training」の略で、経験豊富な職場の上司や先輩が、実際の業務を題材に助言することで、若手社員や後輩に知識や技術を計画的に伝える育成手法です。
引用元:LEARNING AGENCY「OJT研修とは?意味・目的と効果的に進める方法を紹介」
実際に業務を進めながら、必要に応じて上司や先輩から直接教わることができるのです。
実際に業務しながらなので、普通に座学の研修に比べて学べることが多く、成長速度が圧倒的に早いです。
収入に大きな差が出てくる
全くの未経験者として入社した場合と、実務経験1年として入社した場合で給料には結構大きな差が出てしまいます。
給料のスタートが低いと、そこから昇給して満足した給料をもらうことができるまで、かなりの年数がかかってしまいます。
そのため、全くの未経験者として採用されるのは避けた方がいいです。
あまりスキルが高くない実務経験1年でも、経験者として採用されるとスタートラインが結構上がりますからね。
全くの未経験だと、戦力として全くカウントされないため、給料はかなり低く設定されてしまいます。
狙った会社でネットワークエンジニアとして採用されるためには?
いい待遇で採用されるためには、実務経験1年以上の求人に応募するべきと解説してきました。
しかし、全くの未経験者が何のスキルもないまま選考を受けても、当たり前のことですが絶対に採用されません。
採用されるためには、一定上のスキルが必須となります。
具体的には、CCNA相当のスキルがあることが望ましいです。
CCNAを取得するだけでは足りない
じゃあ参考書買ってきてCCNAを取得しよう!
残念ながらCCNAを取得するだけではダメなんです。
CCNAは、ネットワークエンジニアとしての入門のような資格です。
CCNAを持っているだけで、最低限の知識があることを客観的に証明することができます。
そのため、ネットワークエンジニアとしての就職活動で強みにはなります。
しかし実は、CCNAを取得しただけでは圧倒的にスキル不足なんです。
これだけでは、実務経験1年以上の求人で採用される可能性はかなり低いです。
CCNAの取得ではなく理解が必須
正直CCNAを取得するだけなら、参考書を買ってきて勉強するだけでできてしまいます。
しかし、そんな丸暗記の知識は現場で全く役に立ちません。
例えば、CCNAを取得して履歴書に「CCNA持ってます」と書いたとしましょう。
そして、実務経験1年以上の求人に応募したとします。
独学でしっかりネットワークについて勉強しました!
その成果としてCCNAを取得しました!
転職エージェント経由でこのようにアピールすれば、書類審査はきっと通過できます。
本当にCCNAの内容についてしっかり理解ができていれば、きっと面接でも問題ないです。
しかし、丸暗記してCCNAを取得しただけだと、面接中の質問にきっと答えることができません。
実際にネットワークの設定をすることが重要
CCNAの勉強も大事ですが、現場ではその勉強したことを元にネットワーク機器の設定を行う必要があります。
参考書で読んだだけで、いきなりネットワーク機器の設定ができますか?
何度もコマンドを打ち込んで練習しないときっと厳しいです。
実際に手を動かすことで、コマンドについてもネットワークについても理解が深まります。
また、実際にネットワーク機器の設定をしたことがないのに、「ネットワークについての基本は理解してます」は、個人的に全く信用ができないと考えてます。
きっと現場を経験したことがあるエンジニアなら全員が同じ考えです。
そのため、絶対に機器の設定ができるようになっておいてください。
実務経験1年以上の求人に応募するのであれば、機器設定の経験は必須ですよ。
ネットワークエンジニアとして必要なスキルの取得方法
- CCNA範囲の知識の理解
- CCNA範囲について実際に設定できる
最低これだけのスキルは必須です。
これだけのスキルがあれば、実務未経験の人が実務経験1年以上の求人に応募しても、十分採用される可能性があります。
これらのスキルを取得するためには、
- 独学で学ぶ
- スクールで学ぶ
この2通りがあります。
それぞれのメリット・デメリットについて解説していきますね。
独学で学ぶ
ほとんどの人がまず挑戦する方法ですね。
参考書を買ってきて、スキマ時間に勉強。
独学のいいところは、途中で挫折してもダメージが少ない点です。
参考書代と今まで勉強してきた時間だけは無駄になってしまいますが、それ以外特にダメージがありません。
そのため、一度ネットワークエンジニア目指して勉強を始めてみたはいいけど、自分には合わなさそうだと思った場合、早めに次のキャリアへと切り替えることができます。
ただし、本気でネットワークエンジニアになりたい場合は、あまり効率がよくありません。
自分1人での勉強だけでも大変なのに、その上実機操作をするためにネットワーク機器を準備する必要もありますからね。
実際にネットワーク機器を準備するのが難しい場合は、「パケットトレーサー」というネットワークシミュレーターを使うのも手です。
コマンドの練習だけなら、パケットトレーサーで十分できます。
スクールで学ぶ
なかなか手を出しづらい方法ではあるのですが、スクールで学ぶのもありです。
時間もお金もかかってしまうので、もし途中でネットワークエンジニアを目指すのが嫌になった場合、ダメージがかなり大きいです。
ただし、現場を経験してきたエンジニアから知識やスキルをしっかり教わることができるので、最短でネットワークエンジニアを目指すことが可能になります。
また、自分でネットワーク機器を準備しなくても、その環境がスクール側で用意されているので、実機操作をしながらしっかり学ぶこともできます。
そのため、本気でネットワークエンジニアを目指すのであれば、スクールで学ぶ方法を選択した方が、後々自分にとってプラスになりますよ。
ネットワークエンジニアとして失敗しない会社選びのポイントまとめ
未経験からネットワークエンジニアになるとき、未経験者歓迎の会社は避けるべきです。
全てが全ての会社がそうだとは言いませんが、高確率であなたの人生にとってマイナスになってしまいます。
未経験からネットワークエンジニアを目指すのであれば、しっかりとスキルを身に付けてから実務経験1年以上の求人に応募しましょう。
ネットワークエンジニア業界は人手不足なので、しっかりとしたスキルさえあれば、実務経験がなくても同様の条件で採用される可能性は十分にあります。
ただし、そのスキルを身に付けるのは決して楽ではありません。
限られた人生の時間を無駄にしないためにも、効率よくスキルを身に付けて、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指すことをオススメします。