ネットワークエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴【元ネットワークエンジニアが解説】

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ネットワークエンジニアに向いている人・向いていない人

「ネットワークエンジニアに興味はあるけど、自分に向いているのかわからない」
「夜勤や力仕事がきついと聞いて、続けられるか不安」

このように悩んでいませんか?

先に結論をお伝えすると、ネットワークエンジニアの向き不向きは、性格や学歴、資格だけで決まるものではありません。大切なのは、次の2つが自分に合っているかです。

  • 仕事の進め方:原因を順番に確かめる、確認と記録を続ける、人に相談しながら進める、新しい技術を学ぶ
  • 働き方の条件:夜間・休日の作業や現地での作業があるか

しかも、働き方の条件は担当する工程や会社によって大きく違います。そのため、「向いていない」と感じる点があっても、職場や工程の選び方で解決できる場合があります。

私は以前、ネットワークエンジニアとして約4年間働き、ネットワークの設計・構築からCisco社パートナー企業でのテクニカルサポートまで経験しました。本記事では、厚生労働省の職業情報と、当時の現場経験をもとに、向いている人・向いていない人の特徴と、適性を確かめる方法を解説します。

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ネットワークエンジニアの向き不向きは「性格」だけでは決まらない

まず前提として、「この性格の人は向いている」「理系でないと無理」といった一律の基準はありません。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、IT基盤を扱うシステムエンジニアについて、入職に特定の資格や学歴が一律に求められる説明はなく、文系出身の就業者もいるとされています(出典:厚生労働省 job tag「システムエンジニア(基盤システム)」)。

また、ネットワークエンジニアの仕事は工程によって中身がかなり違います。

工程主な仕事働き方の傾向
設計・構築要件に合わせた構成の設計、機器の設定、設置・配線、動作確認job tagでは一般に日勤とされる。物理機器を扱う場合は顧客先での作業がある
運用・保守監視、異常への対応、復旧や専門担当への連絡、記録24時間有人で監視する現場は交代制。休日が土日とは限らない

出典:厚生労働省 job tag「システムエンジニア(基盤システム)」、厚生労働省 job tag「運用・管理(IT)」

さらに、同じ工程でも会社によって担当範囲が異なります。私が働いていた当時も、設定から配線・動作確認まで自分たちで行う会社もあれば、物理的な作業は業者や別部署が担当する会社もありました。

つまり、「ネットワークエンジニアに向いているか」は、「どの工程・どの職場で働くか」とセットで考える必要があるのです。

ネットワークエンジニアの仕事内容を詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

ネットワークエンジニアの具体的な仕事内容とは?【元ネットワークエンジニアの実体験】

ネットワークエンジニアに向いている人の特徴5つ

公的な職業情報で示されている仕事内容と、私が現場で働いた経験から、ネットワークエンジニアに向いている人の特徴を5つ紹介します。

1. 原因を一つずつ確かめるのが苦にならない人

ネットワークエンジニアの仕事には、通信ができない、機器が想定どおりに動かないといった不具合への対応が含まれます(出典:job tag「システムエンジニア(基盤システム)」「運用・管理(IT)」)。

私が働いていたときも、トラブルが起きたら自分で同じような環境を作って再現試験をし、原因を特定してから対策を考えていました。

ときには原因がなかなかわからず、メーカーへの問い合わせとお客様への説明の間で調整に苦労したこともあります。それでも、原因を自分で突き止めて通信できるようになったときの達成感は大きなものでした。

「なぜ動かないのか」を仮説を立てて一つずつ確かめるのが苦にならない人は、ネットワークエンジニアに向いています。

2. 確認と記録をコツコツ続けられる人

job tagでは、IT基盤の仕事として、テストや記録の整備も挙げられています。

現場では、機器の設定を入れる前の単体テスト、設置後の動作確認など、確認作業がたくさんあります。私がいた現場では、トラブルが起きたときに備えて、機器の電源を入れる前からログをすべて取得していました。後から見返したときにログの一部が抜けていると、冷や汗ものでした。

一つの設定ミスや確認漏れが通信障害につながることもあるため、地道な確認と記録をコツコツ続けられる人は重宝されます。

3. 人に説明・相談しながら仕事を進められる人

ネットワークエンジニアは、黙々と機器を触るだけの仕事ではありません。job tagでは、顧客の要望を理解することや、他のエンジニアと協働することが必要とされています。

実際に、お客様とのやり取り、作業内容の打ち合わせ、ドキュメント作成なども多くありました。

とはいえ、話し上手である必要はありません。わからないことを先輩やメーカーに相談できる、状況を正確に伝えられる、といったことのほうが大切です。

4. 新しい技術や機器の違いを学び続けられる人

job tagでは、クラウドの仕様変化などを学び続けることも求められるとされています。

ネットワーク機器の操作方法は、メーカーや機種によって違います。私も、同じメーカーのスイッチなのにシリーズによってOSのバージョンアップ方法がまったく違い、苦労した経験があります。

また、私は新卒でスキルがほとんどない状態から現場に入り、自分で勉強しながら業務に取り組んでいました。最初から知識がなくても、学び続ける姿勢があれば成長できる仕事です。

5. 機器を触る作業や現場での仕事を楽しめる人

ネットワークエンジニアは、コマンドを入力して機器を設定し、動作をテストする場面が多い仕事です。

私はもともと、そういった「コマンドを叩いて機器を操作するエンジニア像」に憧れてこの業界に入りました。大変なことも多かったですが、ネットワーク機器の操作は楽しく、ネットワークの構築にもやりがいを感じていました。

機器に触れること自体を楽しめる人は、日々の仕事をおもしろいと感じやすいはずです。

ネットワークエンジニアのやりがいについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

【必見】ネットワークエンジニアのやりがい・魅力とは?【元ネットワークエンジニアが解説】

ネットワークエンジニアに向いていない可能性がある人の特徴と対処法

次に、ネットワークエンジニアに向いていない可能性がある人の特徴を紹介します。ただし、どれも「当てはまったら無理」というものではありません。職場や工程の選び方、取り組み方で変えられる点もあわせて解説します。

1. 決まった時間帯以外はどうしても働けない人

ネットワークを止めて行う作業は、利用者が少ない夜間や休日に行うことがあります。私も、夜から明け方まで続く長時間作業を体力的にきついと感じていました。

また、24時間有人で監視する運用の現場は交代制で、休日が土日とは限りません(出典:job tag「運用・管理(IT)」)。

一方で、job tagでは設計・構築を担う基盤システムの仕事は一般に日勤とされています。夜間作業が難しいからといって、すべてのネットワーク関連の仕事が合わないわけではありません。

対処法:求人の段階で、シフト勤務の有無、夜間・休日作業の有無、障害時の呼び出し(オンコール)の有無を確認しましょう。

2. 力仕事や出張をできるだけ避けたい人

ネットワーク機器は1台1台がそこそこ重く、ラックへの設置作業では力が必要になることがあります。また、お客様の拠点が全国にある場合は、出張も発生します。私が経験した現場では、どちらも体力的にきついと感じていました。

ただし、前述のとおり物理的な作業を業者や別部署が担当する会社もあり、仕事の分担は職場によって違います。

対処法:面接などで、現地作業の範囲、出張の有無、担当する工程を具体的に確認しましょう。

ネットワークエンジニアのきついところは、こちらの記事でより詳しくお話ししています。

【体験談】ネットワークエンジニアのきついこと5選【ランキング形式で解説】

3. 確認や手順を省きたくなる人

「たぶん大丈夫だろう」と確認を省きたくなる人は、ネットワークの仕事で苦労しやすいです。設定のミスや確認漏れが、通信できない原因になることがあるからです。

対処法:これは性格を変えるというより、手順書やチェックリストを使う習慣で補えます。最初から完璧にできる必要はありません。

4. 仕事で新しいことを学ぶのが苦痛な人

前述のとおり、ネットワークエンジニアは機器や技術の違いを学び続けることが求められます。学ぶこと自体が苦痛だと感じる人には大変な仕事です。

対処法:いきなり全範囲を学ぼうとせず、次の章で紹介する基礎の部分から少し試してみて、学ぶことに抵抗がないか確かめるのがおすすめです。

自分に合うか確かめるチェック表

ここまでの内容を、自分に合うか確かめるための表にまとめました。

なお、これは点数で合否を決める診断ではありません。公的な適性テストのように「何個当てはまれば向いている」と判定できる根拠はないため、自分が迷う項目を見つけ、何を確認すればよいかを整理するために使ってください。

確認すること当てはまる場合迷う場合に確認すること
「なぜ動かないのか」を順番に調べるのは苦にならないか不具合対応にやりがいを感じやすい基礎を学び、簡単な設定や通信確認を試してみる
確認や記録を地道に続けられるか構築・運用のどちらでも強みになる手順書やチェックリストで補えるか考える
わからないことを人に相談できるか顧客・チームとの仕事を進めやすい話し上手である必要はない。相談の習慣で補える
新しい技術や機器の違いを学ぶことに抵抗がないか経験を積むほど成長しやすい入門範囲を少し学んで、続けられるか確かめる
夜間・休日作業や交代勤務に対応できるか運用・構築のどちらも選択肢になる求人で勤務時間・シフト・オンコールを確認する
現地での作業や出張に対応できるか構築の現場でも働きやすい面接で現地作業の範囲と出張の有無を確認する

費用をかける前に適性を確かめる方法

スクールに通ったり、転職したりする前に、自分で適性を確かめる方法もあります。

仕事内容と工程の違いを知る

まずは、ネットワークエンジニアの仕事内容と、工程ごとの働き方の違いを知ることが大切です。本記事で紹介した仕事内容の記事や、job tagの職業情報を読んで、どの工程の仕事をしてみたいか考えてみましょう。

基礎知識を少し勉強してみる

ネットワークエンジニアを目指す人の学習目標として代表的なのが、Cisco認定資格のCCNAです。Ciscoの公式ページでは、CCNAに正式な受験の前提条件はないとされています(出典:Cisco「CCNA」)。

ただし、CCNAの範囲は広いため、いきなり全部を勉強する必要はありません。私が現場で特に重要だと感じたのは、次の4つです。

  • IPアドレスとサブネットの計算
  • VLAN
  • ルーティングの基礎
  • Cisco機器の基本的な操作

まずはこれらを少し勉強してみて、「仕組みを理解するのがおもしろい」と感じるか確かめてみましょう。資格はあくまで知識の学習目標で、取得したから向いている、合格したら必ず就職できるというものではありません。

勉強方法や資格の考え方は、こちらの記事で解説しています。

シミュレーターで機器の操作を試してみる

Ciscoが提供する「Cisco Packet Tracer」は、ネットワークをシミュレーションできるツールです。Cisco Networking Academyの公式ページから案内されている入門コースに登録すると、ダウンロードの案内を受けられます(出典:Cisco Networking Academy「Cisco Packet Tracer」)。利用条件や対応OSは、公式ページで最新の情報を確認してください。

実際の機器がなくてもコマンド操作を体験できるので、「機器を触る作業を楽しめるか」を確かめるのに役立ちます。

求人で勤務条件と担当工程を確認する

最後に、実際に働くことを考えるなら、求人や面接で次の点を確認しましょう。

  • 担当する工程(設計・構築、運用・保守など)
  • 夜間・休日作業、シフト勤務、オンコールの有無
  • 現地作業や出張の範囲
  • 入社後の研修や、先輩に相談できる体制

特に運用・保守の仕事は、会社によって業務内容がかなり違います。会社選びのポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

【未経験者必見】ネットワークエンジニアとして失敗しない会社選びのポイント

働いてみて「向いていない」と感じたときの選択肢

すでにネットワークエンジニアとして働いていて、「向いていないかも」と悩んでいる人もいるでしょう。その場合は、すぐに職種そのものをあきらめる前に、次の選択肢を考えてみてください。

職種が合わないのか、職場が合わないのかを切り分ける

つらいと感じる原因が、仕事内容そのものなのか、勤務条件や人間関係など職場環境なのかを切り分けましょう。

私自身、嫌で仕方なかった仕事が、一緒に働くメンバーが変わっただけでそこまで苦ではなくなった経験があります。職場環境が原因なら、同じ職種のまま働く場所を変えることで解決する場合もあります。

今の仕事が向いてないから辞めたい!そう思う原因は人間関係!?

担当する工程や現場を変える

ネットワークエンジニアは、保守・運用から始めて、経験を積んで構築・設計へ進むことが多いです。私もその流れでステップアップしました(ただし、一部の工程だけを扱う会社もあります)。

工程が変われば、求められるスキルや働き方も変わります。今の工程が合わないと感じても、別の工程では力を発揮できる可能性があります。

ネットワークの経験を活かして別の道に進む

ネットワークの知識は、サーバーやセキュリティなどインフラ全般を扱う仕事や、自社のインフラを担当する社内インフラエンジニアにも活かせます。

また、私はネットワークエンジニアとして働いていたとき、お客様から受け取ったExcelをもとにルータの設定を作る作業を、Pythonで自動化したことがあります。全部を手作業で入力するよりもずっと早く終わり、少しのプログラミングでも作業を大きく効率化できると実感しました。

その後、私は働きながら独学でプログラミングを勉強し、プログラマへ転職しました。当時の転職活動では、面接でネットワークの面倒も見てほしいと言われることが多く、ネットワークの経験は別の職種でも役立つと感じました。

キャリアの選択肢については、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ:向き不向きは「仕事の進め方」と「働き方の条件」で考えよう

ネットワークエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴を解説しました。

ネットワークエンジニアに向いている人

  • 原因を一つずつ確かめるのが苦にならない人
  • 確認と記録をコツコツ続けられる人
  • 人に説明・相談しながら仕事を進められる人
  • 新しい技術や機器の違いを学び続けられる人
  • 機器を触る作業や現場での仕事を楽しめる人

向いていない可能性がある人

  • 決まった時間帯以外はどうしても働けない人
  • 力仕事や出張をできるだけ避けたい人
  • 確認や手順を省きたくなる人
  • 仕事で新しいことを学ぶのが苦痛な人

ただし、勤務時間や現地作業などの条件は、工程や会社によって大きく違います。当てはまる項目があっても、職場選びや工程の選び方で変わる場合があります。

まずは仕事内容を知り、基礎知識やシミュレーターで少し試してみることから始めてみてください。そのうえで「挑戦してみたい」と思えたら、未経験からネットワークエンジニアに転職する方法も確認してみましょう。

【未経験者OK】ネットワークエンジニアに転職する方法【元ネットワークエンジニアが解説】

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